失恋ソングを聞いては自分を重ね、恋する自分を愛せるうちはまだ幸せなもの。
惨めささえ感じ、心が苦しくなってきた時、あなたが求めるのは諦める勇気ですか?それとも、藁にもすがる思いで、差し伸べられた手を取る勇気を選びますか?
今回は、ある男性に片思いをするも自分でダメと決めつけ、一度はその思いを断ち切ろうと決意した女性が、最終的に「とっておきの方法」を使って見事恋を成就させたという体験談です。
なぜ彼女は片思いを諦めようと思ったのか、そしてどんな理由と方法で片思いを諦めることなく好きな人と付き合えることができたのか。
一般的には成功しにくいと言われる「片思い」を実らせた彼女に、その『とっておきの方法』について語っていただきましたので、ぜひご覧ください。
きっかけは友人に連れられて参加した飲み会
【アヤカさん 25歳 OL】
高校卒業後、零細企業の事務員として就職した私は可もなく不可もなく…、ごくごく普通の日常を過ごしていました。
学生時代も派手なタイプではなく、今振り返れば大恋愛と呼べる経験はなかったのかもしれま
せん。
幸いにも、どちらかといえば地味な私を否定するような友人は居らず、社会人になってからは「あんたはもっと積極的に出会いを求めなさい」と背中を押してくれるように…。
ろくに”遊び”を知らなかった私を様々な場に連れ出してくれるようになったのです。彼と出逢ったのは、そんな流れで呼び出されたとある飲み会でした。
王道すぎる『沼』への招待状
仕事帰り、すでに出来上がっている友人からの電話をきっかけに立ち寄ることとなった居酒屋。
呼び出されたものの、酔っぱらいたちの盛り上がり具合に愛想笑いしかできなかった私に「仕事帰りにごめんね。ご飯だけでも食べていきな?」そう声を掛けてくれたのが彼でした。
第一印象は、”今時の男子””モテそうな人”いわゆるチャラ男。場にも、女にも慣れているな〜…と、感じたのを覚えています。つまり、一言で言えば”苦手なタイプ”だったのです。
とはいえ、恋愛経験も少ない私にとって彼の一挙一動はあまりに刺激的で新鮮、王道過ぎるさりげない
気遣いや仕草にドキドキさせられるばかり。
ダメだと分かっていながら、その沼にハマるのも時間の問題でした。
縮まらない距離と萎縮していく心
“彼のことが好き”
そう自覚すると同時に実感したのは、”届かない”その現実でした。
私よりずっと素敵な女性に囲まれながら、キラキラ眩しい日々を送る彼。SNSに投稿されるきらびやかな写真を目にする度に恋心とは裏腹に私の心は萎縮していきました。
伝える術も勇気もなく…
どこか別世界の人、憧れの人…そんなイメージを抱いてしまっていた私は、彼に思いを伝えることさえどこか現実離れした物事のように感じていました。
もちろん、2人きりで会う機会がなかったわけではありません。ただ、好きだなんて到底言えませんでした。もしも、私が好きだと言ったら…そんな妄想を繰り広げてみても、いつも彼が他の女の子にしているように上手くかわされるか、都合の良い女になるか…。
ただの妄想でさえ、私の理想通りに事が進んだことはなかったのです。
支配されていく感情と執着
気付けば彼のSNSに張り付き、行動を把握しようとする日々。
そんな自分を愛せないと知っていながら何も手につかない程、気持ちだけが先走りました。でも、彼との関係はずっと変わらないまま。
その他大勢のうちの1人なのだと痛感させられる機会も多く、何度も何度も折れそうになりながら約1年。周りの女性が常に移り変わる彼にとって、どこか古巣のような雰囲気さえ纏い始めてきた自分に更に焦りを感じはじめました。
ただの女友だちにも成り切れない、特別な存在にも成れない。変化も成長もない関係に疲れを感じ始め
たのです。
LINEの既読スルーとSNSの更新
「このままじゃいけない」
そんな焦りばかりが増す日常の中、「ちゃんと整理をしよう、気持ちを伝えるのか、諦めやほうがいいのか」と、そんな自問自答を繰り返しながらその日の仕事を終え、思い切って彼に「今日、会いたい」、そうLINEを入れました。
1時間、2時間…待てど暮らせど来ない返信。何度目か分からない程に確認した既読マーク、やっと付い
たかと思えば、そこからが地獄の始まり。痺れを切らし、禁断のSNS巡回へと手を出してしまった私は、自ら負のループへとダイブしていったのです。
彼のSNSが更新されたのは、8時間前と2時間前、そして20分前…。少なくとも既読が付いてから、更新
されたことが分かる投稿にはいつも通り、キラキラした世界と女性の姿がありました。
この時、あまりの惨めさと苦しさに彼への思いを終わりにすることを決心したのです。
どうせ諦めるなら…思いがけず差し伸べられた手
「あんた、どうなってるのよ実際」
男性がいる飲み会では絶対に見せない無防備かつ、お世辞にも可憐とは言えない姿で辛辣な言葉を吐く友人。
もう、諦めるよ
そう力なく言う私に対し、返ってくるのであろう言葉は容易に想像ができる…と思っていたのですが、あまりにも意外な返答が…。
どうせ諦めるならさー、1回話してみたら?
と、彼に対して…ということかと思えば、どうやらそういうことではありません。「イケメン金持ちと結婚する!」、ブレずにそう唱え続ける彼女から出たとは思えないこんな提案に、一瞬脳が追いつきませんでした。
「電話占いってあるらしいよ。私はあんまり良く分かんないんだけど、知り合いが救われたって話してるの聞いたことあって…。あんたみたいに人に対して弱音とか本音とか…なんかこう、気遣っちゃう子はさ、特にね。話してみると糸口見つかるかもよ」
あまりにも曖昧に意味深に…言いたいことだけを言って帰っていった彼女に苦笑いしつつも、私の指は
「電話占い」と打ち込んでいました。
とはいえ、この情報時代。何をどこからどのように見れば良いのかさえ分からず…情報の波に襲われな
がら、何とか辿り着いた一人の占い師さん。
専門的な言葉や信憑性を確付ける言葉よりも、ただ寄り添ってくれそう、こんな私を受け止めてくれるんじゃないか…紹介文から滲み出る人柄にどこか救いを求め、藁にもすがる思いで問い合わせしたことを覚えています。
急展開に驚き
占い師さんからの助言
結論から言うと、私がお話したい『とっておきの方法』は、この占い師さんに導いて頂いたものでした。
薄っぺらくなったクッションの上に正座し、スマホを握りしめて通話ボタンを押したあの日の自分に「よくやった」そう伝えたい気持ちでいっぱいです。
はっ、はじめまして!こんばんはっ!
はじめまして〜。こんばんは〜。緊張しないで大丈夫ですよ〜
緊張のあまり声を裏返しながら、幼稚園児さながらの挨拶でスタートを切った占い電話。
耳に飛び込んできた関西弁が見え隠れするふわっとした声は予想以上に柔らかく、張り詰めていた空
気がパンッと弾けるかのような感覚に陥ったことを、今でも鮮明に思い出せるほど…。
何から話せば良いのか…と台本を考えていたこともすっかり吹き飛び「口から吐(つ)いて出た」とはこのことかと思うほどスルスルと言葉が溢れだしました。
実は、1年以上片思いしている人がいて…諦めたいんです…
そっか〜。1年もずっと好きで居たんやね。素敵なことよ
でも全然届かなくて。彼はモテるし、私なんか到底…。好きだなんて言えません
ポロポロと溢れる愚痴のような泣き言。
思いつくがまま吐き出すかのように…優しい相槌に甘えて数分
語り続けた自分には驚きました。友人にもこれほどまでに本音を語ったことはあっただろうか、と。
そうよね〜。分かるよ、よく1年頑張ったよね。じゃあさ、◯◯さんは諦めたいのね?彼のこと、すっき
りさっぱり忘れる方法を探すために、私に電話してきてくれたんかな?
そう聞かれた時、ハッとしました。何だか、ここで「はい」と答えてしまえば本当にそうなってしまいそうな気がして…。
自信なさげに言葉に詰まる私。
そう…だと思っていたんですけど…
うんうん。今ね、私の手元にカードが5枚あるんやけど。目を瞑って私と向かい合っている事を想像してみてくれる?それで、気になるカードがあれば教えてくれる?
こうしてゆっくりゆっくりと穏やかな時間の中で、何枚かのカードを選びました。
そっか〜。◯◯さんはさ、自分から彼に連絡したことはある?
普段は友人やグループを通して会ったり、彼から連絡をくれたりであまり連絡がぷっつり途切れるこ
とってなくて…。でも先日、勇気を振り絞って連絡したら既読スルーでした
その理由はちゃんと分かったかな?
いやでも、SNSで他の人たちと一緒に居るところをあげてたし…SNSできるならLINEくらい返せるじゃないですか…
そう思っちゃうのも仕方ないよねえ。二人を邪魔しているのは、本人たちかもしれないね〜
穏やかにそう話す占い師さん。
頭の中が「?」マークだらけの私の様子を察知したのか、からからと耳心地の良い笑い声をあげながら語ってくれたその内容に私の脳内はまた混乱に陥りました。
お互いの自信の無さが、二人を邪魔してるね〜
え?そんな、私はもちろんそうですけど…彼が自信がないだんて有り得ません
なんでそう思うの〜?
だって彼は見た目も格好良くて仕事もできて、友達も多くてモテるし気が利くし…
でも、彼はそこに自信を持っているわけではないかもしれないよ〜。お互いを取り巻く環境とか、人とか…もちろん大切なんやけど、一人の人間として向き合ったことはあるかなぁ
そう言われてみれば、いつも彼の周りのことばかり気になって…昨日一緒に過ごしていたのであろうキ
レイな女性たちや、派手な仲間たち。
そんな光景を勝手に彼の背景に置いて見ていたことに気づきました。そして、どうせ自分なんて…と、言われてもいないのに自信を卑下していたことも…。
もし、もしもね。◯◯さんが、まだ諦めたくないと思うなら。ちゃんと彼のこと、彼の話を聞いてあげて。格好良くて抜け目がなくってモテモテで自信満々で…そんなイメージのレッテルを剥がして、彼という一人の人間のことをね〜
正直なところ、1回目の電話占いはまさに「?」状態のまま幕を閉じました。
でも、「自信の無さが二人の邪魔をしている」という占い師さんのこのワードが妙に引っ掛かり、一先ずもう一度だけ彼に会おうと決心したのです。
見えてきた「違う世界」
この前はごめんね。皆めっちゃ酔ってて返事遅くなっちゃって…
既読スルーの後に届いた、彼からの返信。翌朝届いた連絡に返信できずにいたものの、思い切って電話してみることに…。
この時の自分の行動力は、占い師さんに頂いた言葉が源になっていたのかもしれません。ダメで元々、どうせ諦めるなら…と。
全然、それは大丈夫。少しゆっくり話せたらなと思って…
何かいつもと違う雰囲気を感じ取ったのか、気遣って夕飯に誘ってくれた彼。そこで、思いもよらない展開が待ち受けていたのです。
アヤカさんは、俺みたいのと違ってきちんとしてて…別世界の人だから。まともに相手にしてもらえると思ってなかった
いつもよりどこか弱々しい雰囲気を纏いながら、困り顔でそう話してくれた彼。
既読スルーについて聞けば、
だって周りみんな酔ってたし、そんな場所に呼んで他の奴に絡まれたらと思うと心配だったし…。
解散してから連絡しようと思ってたら、遅くなっちゃって…タイミング逃して…。
好きだとかそういう気持ちがバレたら、もう会ってもらえないと思った。チャラチャラしてるイメージだろうし、嫌われるくらいなら友達で…
と、あまりの急展開にボーッとしそうになる頭を必死に稼働させながら、そう語る彼を見つめていると、どこかこれまでの私と被って見えてくるようでした。
『二人を邪魔しているのは、本人たちかもしれないね〜』
柔らかい声でそう言っていた占い師さんの言葉を思い返しながら、あぁなんだそういうことか…と。
思わず頬が緩んでしまった私を見た彼は焦ったかのように、
ほら、そうやって笑ってかわされるだろうからって…
子供みたいにムキになりながら、私と同じ様なことを言う彼を見ながら、心の中で占い師さんに感謝しました。
不思議なことにあれほどまでに憧れ、空の上の存在…なんて感じていた「大好きな人」は、まるで小さな子供のように手の掛かる愛おしい恋人となりました。
もちろん、後日占い師さんには感謝の気持ちを伝えました。
その時、今後のために贈ってくださった”とある言葉”の意味はまだ分からないままですが、きっとまたいつか私たちを救ってくれるのだろうと胸の中に大切にしまってあります。
以上、「とっておきの方法」を使って諦めかけていた片思いを両想いにできた私の体験談でした。
まとめ
いかがでしたか?
苦しみの中で思いがけず差し伸べられた手。その手を取る勇気、信じて行動に起こす彼女の勇気が縁を結んだのでしょう。
今回体験談を語ってくれた女性のように、「自分への自信がない」「消極的で本音を話すことが苦手…」という方にとって、顔を見せずに相談できる電話占いは思いがけない結果をもたらすこともあります。
立場やキャラクター、イメージ…ついつい取り繕ってしまう自分自身を曝け出してみることで、新しい自分や糸口が見つかるかもしれませんので、もし悩みに悩んでそれでも解決できないのであれば、電話占いの占い師に相談してみるのも一つの手ではないでしょうか。
ぜひ、幸せをその手で掴んでください。
※この記事は実体験を元に書かれておりますが、一部創作された内容が含まれています